この記事では、三重交通のバス乗車方法についてお伝えします。四日市地域に限らず、他の地域でも同様の方法でご乗車していただけます。(予約が必要な高速バスは除く)
また乗車時の各種割引や、今後は最新の情報もお届けいたします。
基本的な乗降方法
三重交通のバスは、基本的に後乗り前降りが基本となります。都会のように全区間均一料金ではないので、区間毎に運賃が値上がりしていきます。
バスに乗車する
バスに乗車する時は、どこから乗車したのか分かるように現金支払いの場合は整理券を取ってください。
ICカードの方は、IC読み取り機にタッチしてください。この場合、自動的にICカードに乗車場所が記録されますので、整理券を取っていただく必要はありません。
なお、古くから利用されていた三重交通のバスカードは、自社のICカード「エミカ」の普及により、2023年7月31日で使用ができなくなりました。
バスカードに残高がある場合は、2028年7月末までに営業所や切符販売所にお持ちいただくことで、払い戻し手数料を差し引いた金額で返金してもらえます。
現金の方 ⇒ 整理券を取る
ICカードの方 ⇒ IC読み取り機にタッチ
バスを降車する
次の停留所で降車する時は、座席近くの降車ボタンを押してください。
車内の転倒事故防止のため、バスが完全に停車してドアが開いてからお立ち上がりください。(電車と同じ感覚で、止まる前から立ち上がるのは絶対にやめてください)
車椅子の方の乗降
四日市営業所管内の路線バス車体は、全て車椅子の乗車に対応しています。バス停でお待ちいただく際は、車椅子に座ったままでお待ちください。
乗務員が運転席から降りて、貴方のほうに乗車されるか直接確認してくれます。
乗車する時は、後ドアに設置されたスロープを引き出します。手動の車椅子であれば運転士が後からを押してくれますが、電動車椅子の場合は、車体がとても重たいのでご自身で乗車していただく場合があります。(手動切り替えで運転士に補助していただくこともできます)
乗車時は前向きで上がり、降車時は後向きで下がるようにしてください。
三重交通の路線バスは、車椅子を1台乗車していただける車両と、2台乗車できる車両があります。
路線によっては、車椅子のお客が同時間に乗車される事もあります。バス車両に1台しか乗車することができない時に、後で乗車されたい車椅子さんが乗車できない場合もあります。
そんな事態にならないよう、事前に利用者さんがバス営業所へ、「○○路線に何時何分に車椅子で乗車します」と電話で連絡していただければ、相手と被ることなく乗車していただくことができます。(予約制度はないものの、ほぼ予約の電話と思って良いです)
お支払方法
一般的なお支払い方法は、現金払いとICカード払いの2つがあります。また、通学・通勤定期券や株主乗車券、優待乗車券、家族乗車証などがあります。
大人(中学生以上):正規運賃
小人(小学生):正規運賃の半額
※小学6年生の場合は卒業しても3月末までは半額適用です
幼児(小学生未満):大人1人につき1人まで無料
※大人1人で小学生未満が3人居たら、小人2名分の運賃が必要です
乳児(0歳):運賃無料
運賃が半額の場合、10円単位の切り上げ方式となりますので間違えないようにしてください。
現金
乗車した時に発行される整理券の番号をみて、表示された金額をお支払します。初めての方は整理券を取らないと、降車時に運賃が分からず時間が掛かりますので、必ず乗車時に取りましょう。
対応硬貨と紙幣
現金のお支払いは、基本的に10円玉、50円玉、100円玉、500円玉、1000円札がご利用になれます。一応は1円や5円の投入も可能ですが、運賃箱に沢山入れると詰まってしまうので、基本は入れないようにしましょう。
また、2024年12月16日から三重交通バスの運賃が10%以上値上げされた影響で、路線によっては1000円を超える区間があります。
1000円札でお支払いする場合は、基本的に紙幣を折り曲げて直接投入することができないので、1000円札を両替機で両替をして硬貨を運賃箱へ投入することが一般的だと思います。
しかし1000円を超える場合のお支払いは、運転士に一言お知らせすることで1000円札を直接運賃箱に投入できるように処理してもらえるので、福数人でまとめてお支払いされる場合も、ぜひ運転士に声を掛けてみてください。(自動的におつりはでません)
三重交通バスの運賃箱は、お金を投入した時に「いくら入れたのか」が分かるように便利な機能が備わっています。でも投入の仕方によって、計数の表示ができなくなってしまう事があります。
投入金を計算する部分が詰まるとエラー表示がでます。主には以下のとおりです。
・1円、5円玉の大量投入
・整理券を折り曲げて投入
・整理券を硬貨に丸めて投入
両替
三重交通バスの運賃箱は、運賃が210円の時に300円を投入しても自動的におつりが出てきません。こんな時は、運賃箱の手前に設置された両替機で両替を行うことができます。
対応している硬貨は、50円玉、100円玉、500円玉で、紙幣は1000円札に対応しています。2000円札、5000円札、10000円札の高額紙幣には対応していないので、注意しましょう。
また時々、気を利かせた一部の運転士が高額紙幣に対応できるよう、両替金を持ち合わせている事がありますが、運転士を困らせないようにしましょう。
決済できるICカード
三重交通バスでは、自社のICカード「エミカ」(公式サイト)をはじめ、全国の交通系ICカード10種類に対応しています。
- エミカ(発行元:三重交通)
- Manaca(名古屋交通開発機構)
- Suica(JR東日本)
- SUGOCA(JR九州)
- ICOCA(JR西日本)
- TOICA(JR東海)
- Kitaka(JR北海道)
- はやたけん(福岡市交通局)
- PiTaPa(スルッとKANSAI)
- PASMO(パスモ)
- nimoka(ニモカ)
ICカードでお支払い
運賃箱の手前のIC読み取り機にかざして支払います。カードをタッチした時に残金不足が表示された場合は、その場で入金(エミカのみ)していただくか、不足分を現金でお支払いください。
ICカードは複数人の支払にも対応しており、当サイト調べでは大人60人に小人30人の90名分まで一度にお支払することができます。複数人でお支払する場合は、タッチする前に運転士にお伝えしましょう。
入金(チャージ)
三重交通が発行している「エミカ」のみ、入金に対応しています。他社のICカードでは入金が行えないので、注意してください。
1回の処理で入金できる金額は、1000円、2000円、3000円、5000円、10000円です。こちらも、3000円の入金に10000円札を投入してもおつりが出ないので、予めピッタリのお金を準備してください。
※4000円と6000円~9000円の入金は、2回の処理が必要なので入金に時間が掛かります
なお関西系のPiTaPaだけは、自動チャージに対応しているので、事前に自動チャージの設定をしてあれば残高不足になることはありません。
入金を行いたい場合は、運転士にお知らせください。運転士が裏の操作盤で入金処理を行いますので、運転士から案内されるのを待って入金してください。
なお、三重交通のICカードは毎月の利用額に対して、翌月1日に1%~5%のポイントが自動的にICカード内に還元されます。利用額が高いほど還元率が高いので、乗るだけお得な特典です。
ご利用金額 | 付与率 | 毎月1日に貰えるポイント |
---|---|---|
2,000~2,990円 | 1% | 20~29P |
3,000~4,990円 | 2% | 60~99P |
5,000~9,990円 | 3% | 150~299P |
10,000~14,990円 | 4% | 400~599P |
15,000円~ | 5% | 750P~ |
※2000円未満は付与されません
還元されたポイントは、ポイントで全額運賃を支払いできる場合に限り、自動的に使用されます。ポイントの残高は、運賃箱上部の液晶表示板で確認できます。
三重交通の「ICカード定期券」で乗り越した場合の注意点
三重交通のICカード定期券を使用する際に、定期券の指定された区間を越えて乗車する場合があります。定期券区間を乗り越えた場合の、乗り越し運賃の計算方法についてご説明します。
例えば、AからBまでの定期券をお持ちの方が、AからCまでBを乗り越して乗車したとします。
AからBまでは210円なので、AからC区間の250円を差し引いて、差額の運賃は40円と思われている方がいらっしゃいますが、これは間違いです。(定期券区間のAからBまでの運賃をあらかじめ知っている方がよく勘違いされます)
結論でいえば、
AからBまで定期券を持っている場合で、AからC区間まで乗車すると210円の追加運賃が発生します。
注意していただきたい事は、定期券ではAからBまでの決められた区間の乗車を条件として、普段の乗車運賃よりも安い価格で定期券を購入(1つの契約)することができています。このため契約区間を越えた場合は、Bから新たに乗車した状態と同じになり、Cまでの正規運賃をお支払いする必要があります。
こんな時は、あらかじめICカードに入金されることをオススメしています。
不足分を現金でお支払いできますが、あらかじめICカードに現金を入金しておくことで、乗り越した際に自動で運賃を引き落としされますので、降車時に運転士に差額分を聞く必要がありません。
バス利用時の各種割引
三重交通バスでは、色々な割引があります。一般的な障害者手帳の他に、便利な証明書で安く乗車できることもできます。
提示する証明書によって、本人の同伴者も割引してくれるケースがありますので、よく確認して有効活用しましょう。
乗り継ぎ割引(ICカード限定)
三重交通のICカード「エミカ」とPITAPAを利用する際に限り、最初にバスを降車してから次に乗車するまで1時間以内であれば、乗り継ぎ割引が適用されます。(他社の交通系ICカードは適用外)
割引が適用されるには、最初の降車時に運賃箱のIC読み取り機にタッチしてから、1時間以内に次のバスの入口ドアの読み取り機にタッチが必要です。
乗り継ぎ割引が適用できる人数は、カード1枚につき1人までです。通常1枚のICカードで複数人の決済を行うことはできますが、乗り継ぎを行う場合は一人だけが割引を受けられます。
もし団体乗車で10人全員が乗り継ぎ割引を受けたいのなら、一人1枚のICカードを使用してください。
身体障害者手帳/療育手帳
三重県の場合は、身体障害者手帳が2級障害者は緑枠カバー、1級障害者は赤枠カバーになっています。
療育手帳も、B等級は緑枠カバーでA等級が赤枠カバーになっています。
精神障害者手帳
三重県の場合は、緑枠カバーに水色の紙が入っています。内側は顔写真が貼ってあります。運転士に提示する時は、顔写真が見える内側を見せましょう。
運転経歴証明書
三重交通の独自の割引制度で、車の運転に不安を感じ運転免許証を返納された方を対象に、運転経歴証明書(バーの部分がグレー色)を提示することで割引を受けられます。
普段運転免許を持たない方でも、原付免許を取得(1万円くらいの費用)して免許の返納を行えば、半額の運賃でバスに乗れるようになります。
(いつまでこのサービスが続くか不明ですが、長距離区間の利用が多いならすぐに元は取れます)
エコパ(水曜日限定)
普段は自家用車やバイクで通勤されている方が対象の割引で、毎週水曜日だけ利用することができます。現金とICカード支払いができます。
エコパは三重県庁の三重エコ通勤デー事務局(外部サイト)で発行することができます。
定期券の種類は、紙式とデジタル式(スマートフォンの画面表示)があります。
環境定期券(土/日/祝だけの割引)
三重交通バスの区間定期券をお持ちの方が、他の区間を乗車した時に、運転士へ定期券を提示することで運賃を半額にしてもらうことができます。
降車時のお役立ち情報
三重交通バスでは、降車に何かトラブルが発生したとき、運転士が直接対応してもらえる場合があります。
降車時に何か困った事があれば、迷わず運転士に声をかけましょう。
遅延証明書の発行
交通渋滞などで、バスが遅れた時に発行してもらえます。最短1分から発行してもらうこともできますが、常識的に考えて10分以上の遅れが出ていたら発行してもらいましょう。
三重交通のWebサイトでも遅延証明書のデジタル発行を行っているので、スマートフォンの画面を印刷して、職場や学校に提出することもできます
未払い証明書の発行
降車時に財布の中を確認した時、手持ち金が2000円札・5000円札・10000円札しかなかった場合に、運転士へ事情を説明すると未払い証明書を発行してもらえます。
また、運賃が一部不足していた場合も、運転士に事情を説明することで、証明書を発行してもらえます。
未払い証明書には、お支払い出来なかった方のお名前・住所・電話番号を記入していただきますので、あらかじめご注意ください。
過払い証明書の発行
降車時にお客が多く運賃をお支払ったりをしたり、運転士の運賃機の操作ミスでICカードの運賃を多く決済してしまう事があります。
こんな時は、三重交通の金券として過払い証明書が発行されます。主な使い方としては、バス乗車時に運賃の一部として使用することができます。または、営業所や主要駅の切符売り場で返金してくれます。